2026/05/14

組合ニュース-2026.5.14刊(2025年度第6号)

経営語で読み解く大学院改組の問題点:データなき改組が招くもの
1 審査項目との不一致
2 必要プロセスと時間
3 KPIとの不整合
4 提案(延期+再設計)
 結論から言うと、現時点では、審査基準に照らした評価に必要なデータが提示されておらず、本件は実質的に「評価不能(判定不能)」の状態にある。大学当局は、6月のヒアリングにむけて学内アンケートや市場データを収集・分析をするようだが、このフローが持つ問題点を、以下、1審査項目との不一致2必要プロセスと時間3KPIとの不整合という観点から見ていき、4提案を示す。

1 審査項目(2026/3/5文科省事務相談において提示された主要な検討課題4点との不一致)
(1) 定員設定の根拠→数量的根拠(最重要)
文科省要求:充足見込みの提示
現行案:定員割れ継続、根拠未提示
評価:説明に必要なデータの未提示→数量評価不能
本学の現状:未着手;数値の根拠になるデータがない
(2) 人文系修士の需要→質的根拠(社会的正当性)
文科省要求:学生・社会双方の需要
現行案:既存調査依存、内部アンケート未実施
評価:実証データの未提示→質的評価不能
本学の現状:未着手;「学生・社会需要」データ不備;専攻設置(制度)との因果関係の説明不足
(3) グローバル・プロフェッショナル(仮)専攻拡大の根拠(2030)→将来計画の合理性
文科省要求:ニーズ分析
現行案:拡大方針のみ
評価:論拠の未提示→持続性評価不能
本学の現状:未着手;ニーズの把握への根拠となるデータ収集が必要
(4) グローバル・プロフェッショナル(仮)名称の適切性→受験生・社会への可視性
文科省指摘:不明確
現行案:未確定
評価:改善未着手
本学の現状:名称をどの会議がどうやって決めるのか

2 必要プロセスと時間
 審査項目を満たすためのデータは、本学が提出しなければならない。しかし、アンケートを行うにしろ、社会的傾向の検証や分析にしろ、提出すべきデータが現状では揃っていない。少なくとも、文科省への提出データとして、以下の項目は必須であり、各項目に対しては、調査設計(対象設定・設問設計)→実施(一定期間の回収)→集計・統計分析→制度設計への反映→定員設定への転換、という工程を要する。これらは相互依存的であり、いずれかを省略した場合、審査に耐える根拠とはならない。それ相応の時間がかかるのは必至である。
定員充足の実証(特に外部志願者)
グローバル・プロフェッショナル(仮)専攻の需要の定量的裏付け
既存制度との差別化の実証
教員リソースの実運用設計

3 KPIとの不整合
KPI1:機構設置後の産学共創教育への参画企業・機関数を30件以上
KPI2:新専攻設置後の2年で、アカデミア以外への就職者数を200人以上(定員148)
 KPIの達成可能性を検証するための前提変数(志願者数・就職先数等)が未提示であるため、KPI自体が評価指標として成立しない。
 詳しく見れば、KPI2において、定員148名のうち100名の修士修了者を非アカデミアに就職させるとあるが、当該目標値を達成するための制度設計上の前提条件(志願者数、就職先確保数等)について、整合的な説明が示されていない。現状の低充足率(定員130名に対し入学者97〜115名)への分析が10年間未着手という事実を鑑みると、このまま定員を148名に拡大することは、定員設定の根拠(充足見込み)との整合性も説明不可能となる。定員拡大やKPI達成は、志願者供給の構造設計と不可分なため、仮にそれを成立させるのであれば、例えば、高等専門学校(高専)や社会人のリカレント教育との接続といった、明確な供給ルートを制度として設計する必要がある。しかし現行案には、そのような供給構造は存在しない。また、KPI1の「企業連携30件」と「キャリアパス開拓」に関しても同様に、「学生が来る」根拠が一切示されていない。とりわけ、志願者数の見込みが未提示であることは、文科省からも指摘されている。
 グローバル・イノベーション・デザイン機構は、他にも現時点で制度設計上に関して説明不十分な点が存在する。この機構は、既存の枠組みにプラスする形で「実務家教員でなければできない分野を新たに創出する」として2名の人件費が認可された。構成員は2部門で教員は16名、そのうちの新規枠(教授職の2名)がそれに該当し、2026年度はその枠で1名が新規採用となったようだ。

―――――(資料より抜粋)―――――
機構の教員研究組織の構成員数:24、そのうち学内からの振替:22
【教育研究DX推進部門】AIの利活用による教育研究の高度化の推進/グローバル越境学修推進部門(教授4人[うち1人が新規]、准教授3人、講師1人)
【新領域キャリア開発部門】博士前期課程修了者を中心とした多様なキャリアパスの開拓の主導/学融合・産学イノベーション共創部門(教授5人[うち1人が新規]、准教授3人、講師1人)
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実質的にこの機構の構成員の9割以上が既存の教員となり、大学が掲げる「実務家教員でなければできない」ことの整合性が説明されていない。また、「実務家教員ではない」既存の教員にとっては、専門外の業務負担が増加することにより、それぞれの教育・研究の質に影響が生じる可能性がある。機構の設置と大学院改組の制度設計は、検討対象および必要データが異なるため、分離して検証される必要がある。

4 提案
 このグローバル・イノベーション・デザイン機構の存在理由は、明確に「改組を推進する中核組織」「全学的改組の実現」とある。「機構ありきの改革」と言われないためにも、大学院改組の制度設計の妥当性を別問題としてとらえる必要があろう。現行改組案は機構のKPIおよび文科省要求と整合しておらず、審査要件を満たす状態にはなく、改組実施の判断のための前提条件が整備されていない。機構が目標とする社会連携・実践教育・キャリアパスは否定するものではないが、大学院改組の制度設計は論理的に区別されるべきである。なぜなら、機構の設置それ自体の是非とは独立して、大学院改組の制度設計は個別に審査対象となるものであるからだ。
 以上より、判断を行うための各前提条件が未整備のため、現時点では改組実施の判断自体が不可能である。審査要件を満たすための再設計と十分な検証期間の確保が必要であり、現時点では大学の利益に資するとは言い難い。 (分析:菊池、経営語翻訳:各種AI)

 
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組合員リレーコラム(6)
組合と私   匿名希望(事務職員)

 先日、組合ニュースの中川裕先生の寄稿を拝読し、深い懐かしさを覚えました。私が東京外国語大学に事務職員として採用されたのは1989年(平成元年)。昭和から平成へと元号が変わり、新たに消費税制度が導入されるなど社会全体が激動の予感に包まれていた年でした。
当時は、2000年の府中移転や2004年の法人化を控えた旧西ヶ原キャンパスの時代です。大学はどこか牧歌的でありながら、濃密な人間関係が至るところに息づいていました。寄稿された中川先生や岩崎稔先生とは採用時期が近く、若手教員と事務職員として、廊下や食堂で言葉を交わす機会が多かったと記憶しています。
 採用2年目から5年間在籍したAA研の事務室は、今振り返れば驚くほど重厚な体制でした。事務長及び事務長補佐以下6つの係が組織され、常勤職員だけで25名ほどが在籍。研究所という専門組織を支えるため、それだけの陣容が必要とされていたのでしょう。
 何より特徴的だったのは、所員(教員)と事務職員の「距離の近さ」です。現在は両者の間では分業が進み対話が限定的になりがちですが、当時は双方が日常的に顔を合わせ、運営について立場を超えた意見交換を行っていました。根底には「AA研という船をともに動かしている」というある種の自負のようなものが共有されていたと思います。
 もちろん、今と比べて、すべてが良かったわけではありません。今なら当然のITインフラも未発達で、連絡手段は電話や対面、手書きのメモが中心。制度面でも、例えば、超過勤務手当が各課室の予算枠に縛られ、働いても手当がつかない「天井」が存在するなど、現代の基準では考えられない不合理や、他部署のベテラン職員から、仕事の作法や立ち居振る舞いについて理不尽と思えるような「ご指導」を受けることも多々ありました。
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 移転を控えていた旧西ヶ原キャンパスの設備環境も、今では信じられないほど過酷なものでした。教室にクーラーはありませんでした。夏は、7月の第2週でいったん授業を終えて、残りの2週間は、9月3週目から再開と記憶しております。クーラーなしでの7月の第3週以降の授業はできませんでした。私が勤務していた4号館1階(学生課・教務課)と2階(庶務・会計・施設課)の間では、契約電力の制限から、冷房を30分ごとに交互に稼働させるという運用が行われていました。一部の事務職員の間では、「人体実験」と呼ばれていました。
そんな私が組合に加入したのは、そんなAA研時代の初期でした。強い思想があったわけではなく、AA研事務室内の周囲の先輩方が自然に関わっている姿を見て、大きな抵抗もなく加入したというのが実情です。
 当時は事務職員への体系的な研修制度が今ほど整っていませんでしたし、交流人事なども管理職を除いてはなかったに等しい時代でした。しかし、私は組合員以外でも大学生協の事務職員理事といった学内外の役割を担う中で、私の意識は変化していきました。活動を通じて多くの学内外の教職員と交流を深める中で、一つの確信を得るに至りました。それは、「事務職員は単なる補助者ではなく、教員と共に大学運営を支える不可欠な主体(パートナー)である」という認識です。この自覚は、その後のキャリアを支える大きな柱となりました。
中川先生との思い出で言えば、土曜日にも授業があった頃、音声学の講義を聴講させていただきました。専門知識を持たずに採用された私にとって、授業聴講やAA研の共同研究プロジェクトの一端に触れた経験は、本学が教育研究で何を大事にしているのかを理解する貴重な機会でした。

 しかし、2004年の法人化を境に、大学の風景は変容しました。効率化のもとに業務が進む一方で、教員と事務職員の心理的距離は広がり始めたように感じます。互いの専門化が進んだ結果、互いの仕事の背景が見えにくくなり、まるで「それぞれの持ち場を守る」という意識に変容してきたようにも思えました。
 さらに、新型コロナ禍によるオンライン業務の定着が、この傾向に拍車をかけました。効率は向上したものの、廊下での立ち話や雑談といった、関係性を潤滑にする「余白」が失われました。画面越しでは伝わらない温度感や、偶発的な対話から生まれる信頼。それらが損なわれることで、大学というコミュニティは個々の「島」へと分断されてしまったのではないでしょうか。
 こうした時代だからこそ、私は今、改めて「場」の重要性を痛感しています。それは特定の権益を守るためだけのものではなく、個々が抱く違和感や課題意識を、再び同じテーブルに載せるための場です。
「この東京外国語大学を、どのような場にしていきたいのか」
 この問いを、職位や立場を超えて率直に話し合える場所。それこそが、今の大学に最も求められているものの一つであり、その役割を担える可能性が組合にあると信じています。
以前は当たり前に持っていた「大学を支える一員」という感覚を、現代の形に即して再構築していくこと。これを組合に期待したいと思います。
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組合ランチのお知らせ
5月27日(水)11:45~13:00@海外事情研究所(講義棟427)

 4/22(水)、今年は晴れやかな天気に恵まれ、ピクニックのような「拡大野外ランチ」には、22名の参加がありました。教員、非常勤職員の組合員のほか、新任者や労働者としての院生も参加し、それぞれが短い間でしたが交流し、バドミントンを楽しむ人もおりました。5月14日現在3名の新規加入がありました。学内で立ち止まって意見が交わせる場として、組合を活用してください。
 今月は海外事情研究所でランチ会を行います。
(毎月最終水曜日に組合ランチ会開催予定)
 新年度が始まって気づいたことなどあれば、教えてください。
 お弁当や飲み物は持参してください。

2026/04/22

組合ニュース-2026.4.22刊(2025年度第5号)

大学院改組アンケート結果(2026/3実施、回答数33)

Q1 「学部・修士5年一貫教育の制度化」について、議論・改革の前提が十分に共有されていると思いますか。
1(十分に共有されている)…1(名)
2(ある程度共有されている)…1
3(あまり共有されていない)…15
4(まったく共有されていない)…16

Q2 「学部定員数の削減・大学院定員数の増加」について、議論・改革の前提が十分に共有されていると思いますか。
1(十分に共有されている)…1
2(ある程度共有されている)…3
3(あまり共有されていない)…13
4(まったく共有されていない)…16

Q3 「実務家養成専攻・コースの新設」について、議論・改革の前提が十分に共有されていると思いますか。
1(十分に共有されている)…0
2(ある程度共有されている)…2
3(あまり共有されていない)…7
4(まったく共有されていない)…24

Q4 「語学教育に携わる教員数の削減」(例:「小語科」における専任一人体制の構築)について、議論・改革の前提が十分に共有されていると思いますか。
1(十分に共有されている)…0
2(ある程度共有されている)…1
3(あまり共有されていない)…8
4(まったく共有されていない)…24

Q5 Q4の議論・改革の前提となっている「語学教育におけるAI学習ツールの導入・活用」をどのように評価しますか。
1(積極的に導入・活用すべきである)…4
2(運用について十分な議論をしたうえで導入・活用すべきである)…4
3(導入・活用すべきではない)…6
4(判断できるだけの情報を知ら(されてい)ない)…16
5(どちらでもよい)…0
その他(自由回答)…3
・運用について十分議論をした上で、導入・活用するかどうかを決めるべきである
・議論の前提が不明
・AI発達の方向・速度や性質が、短期的にすら予測できない現時点で、安易にAI学習ツール利用を前提として改革を設計するのはリスクが高い。

Q6 以上の大学改革構想に関して、待遇面・労働面での懸念事項はありますか。(複数回答可)
1(労働時間の増加/研究時間や自由時間の減少)…25
2(業務負担の増加)…24
3(業務量と給料のギャップの放置・拡大)…22
4(特になし)…2
その他(自由回答)
・人間関係の悪化
・人材流出(ある程度キャリアを積んだ教員の他大学への異動の増加)
・挙げていただいた選択肢は全て不安ですが、同時に外語大の根幹となる小地域言語の教員を削るのは、大学自体の長期的存続に関わると思います。
・生協との契約の見直し、というかたちでの突然の、印刷センターで働くひとの実質的「解雇」。手続き的にとてつもなく問題がある。そして、教育のインフラストラクチャーを破壊する許しがたき行為。いわゆる「たふさぽ」の「閉鎖」も、教育のインフラストラクチャーの何たるかをわきまえない愚劣きわまりない破壊行為。
・組織の改革に伴って、私自身の雇用が維持されるかどうか分からない。現時点でも学生アルバイトは1年契約で、更新は使用者側の意向次第という不安定な状況なので、合理化のために学生アルバイトの人件費が削減されるのではないかという不安がある。
・業務量削減は、現在学長が進めている改革の意図の一つであると理解していますが、逆の結果にならないよう議論を尽くす必要があると思います。
・大学(大学院、学部共)が提供する教育の質の保証

Q7 大学改革構想に関して、他に懸念事項はありますか。(複数回答可)
1(学生(特に院生)に関して十分な研究指導が行なわれなくなる)…22
2(「実務家養成」教育の具体的な中身が不明瞭である)…24
3(「実務家養成」教育と研究に関する教育とを同じレベルで両立できるかわからない)…18
4(語学教育など、「実務」に直接関係しないとみなされた教育・研究の軽視・削減が進む)…20
5(大学運営・教育に外部企業の意向が反映されるようになる)…21
6(研究機関としての大学の地位・意義が低下する)…25
7(多くの学生・院生の実際のニーズと乖離している)…16
8(特になし)…1
その他(自由回答)
・「産学」という言葉に象徴されるように、「社会連携」なるものが産業界に限って求められていることが大きな問題だと考える。自治体や市民社会など、経済・産業分野を超えた広い社会との関わりが想定されていない。大学を経済性と生産性の論理に組み込む道具にする一方で、そうした論理から守られるべき社会の重要な制度や機能を軽視しているように見える。大学における実務家教員の役割を否定するわけではないが、「実務家教員」像を改めて再検討する必要があるのではないか。例えば社会問題に取り組む弁護士や市民団体メンバー、ソーシャル・ワーカー、権力を監視するジャーナリストなど、広く社会において重要なアクターが含まれルべきと考える。
・言語研究が「実務」に直接関係しないとみなされ、教育・研究の軽視・削減が進む。(語学は実務に関係する気がする)
・大学院の定員をすぐに拡張すると、労働負荷が跳ね上がる。博士後期生の指導は精神的サポートも含め、学部生・前期生の何倍も手間暇がかかる。現場の感覚では、学部生の10人分以上、前期生5人程度の負担感がある。どのような学生を受け入れるのか、どうやって育てて修了させるのか、もっと具体的なビジョンが欲しい。現場はすでに疲弊しているので、丸投げして問題が起きてから大学として対応する方式だと、真面目な教員ほど倒れるリスクが高まる。
・大学執行部が使う「大学改革構想」なるものを、カギ括弧もつけないまま、言葉として流布させてしまうことじたい、おぞましい行為。「構想」などというものの名に値しないものをーーここでは縷々、理由を説明することを省く。そもそも、理念もへったくれもないものを「構想」と呼ぶことができるのだろうかーーをどう扱ったらよいのか。

Q8 大学が現状抱えている問題点を改善するうえで、どのような改革が望ましいと思いますか。(自由回答)
・この問いじたいがナンセンス。Q7への「その他」の項目で書いたように、組合が「」も付けないで、「どのような改革が望ましいと思いますか」などと問うべきではない。このかんの問題の所在は、はっきりしているだろう。現大学執行部が存続していることが、最大の「大学が現状抱えている問題点」であろう。とすれば、「改善するうえで、どのような改革が望ましいと思いますか」といえば、現行の大学執行部の即刻退陣だろう。あまりにもひどすぎる。昨今では、学長のみならず、副学長ふたりとも、がである。おふざけで言っているのではない。 「大学が現状抱えている問題点」などというものは、何もない。大学という組織の個々の部分が、それぞれ自前で振り返り、自前で工夫をこらし、取り組むべきことがあるだけだろう。大学全体などというものを想定することが、おそらくは、「学長」なる張子の虎にすぎない存在の、たまたま手にしたナイフを、使い方を知らないままにぶん回し、周りをただただ傷つけるために使わしめてしまうのだろう。大学全体なるものはない。物象化的錯認! 大学全体をまとめたり、リードしたりするかのような存在とみなされている「学長」なるものは、そうした錯認の三千条のうえに重ねられた「空中の楼閣」(だけれども、どういうわけか、「権限」なるものが付与されている、かのように錯認されてもいる)。あるのは、日々の学生と教員とのやりとりと、それを支える日々の事務の仕事だけだ。教職員どうしの連絡関係は、いまもって、この大学でもできているわけでもない。ときおり、問題を限定して、協力して事態に対処することがたまたまできてきたにすぎない。
・たとえば大学院生を増やしたいというのならば、大学生の院への進学をはばんでいる就活圧力を減らすような教育に力を入れた上で、無理に就職するよりは大学院で勉強する選択肢が魅力的であることを積極的にアピールするやり方もあるのではないか。じっさい私の個人的な経験からいっても、就活で自由時間をとられてしまい、もっと勉強したかったという学生の声は切実であるし、また就活を蹴って大学院まで自由に勉強したいという欲求をもつ学生も思った以上に多い。  じっさいに労働市場が「売り手市場」なのにもかかわらず、おそらくは就活産業で儲ける企業が学生を恐怖で脅すことで就活早期化に拍車をかけており、そのせいで必要以上に就活に労力を割いている学生は多いはずである。そのような就活圧力に対抗して、教養ある人物を養成するうえでも、学生の自由時間拡大とリベラルアーツ教育に重きを置いた大学院重点化という方針は、学生の実態調査を踏まえねばならないが、独自性ある改革方針にはなるのではあるまいか。少なくとも学力と見識を備えた学生は集まるのではないか。
・学部定数削減、大学院定数増加に向けた改革は進めざるを得ないと思います。しかし「5年一貫」をあまり強調するのは得策ではないように思います。進学の負担感を減らして学生を呼び込む策としては、検定料や入学料の免除などもありうるのではないでしょうか。 様々な例外的コースも想定するにせよ、学部では卒論、修士課程では修論を完成させるという教育方法が基本であるべきですし、一定以上の水準の修論を完成させるには卒論提出後2年程度の時間が必要です(就職活動も考慮すればなおさら)。むしろ、意欲的な学生が卒論を3年生のうちに提出したり、修士課程進学後1年間は留学に行ったりと、学部~修士の6年間(人によっては5年)を柔軟に使って2本の論文(またはプロジェクト)を仕上げることができるようなカリキュラム改革(特に学部・大学院のカリキュラム上の接続性の向上)に注力してはいかがでしょうか。
・本学のブランド価値と実態の乖離を解消するため、以下の3点を経営リスクとして解決すべきです。ただし、これらを実行するにあたって「現場の負担増」を看過することは、さらなる組織崩壊を招く二次的な経営リスクであると断言します。 ○入試改革: 地域研究における「地理」の導入や、AI人材育成のための理数科目(数学A、物理等)の必須化。 ○大学院改革: 修士課程における英語論文執筆の標準化。 これらの改革は、現在の教職員の業務密度では実行不可能です。入試科目の再編に伴う事務プロセスの簡略化、英語指導を補完する専門スタッフの配置、さらには既存の付随業務の思い切った削減など、「現場負担の軽減化」をセットにしない改革案は、絵に描いた餅に過ぎません。 経営層には、理念の実現と現場の持続可能性を同時に担保する、責任ある制度設計を求めます。
・短期的な対応:大学院の定員充足については、中高年層を第二のターゲットにする。中年についてはリスキリング、シニアについては認知症を防止し、豊かな老後の人生を送るための社会貢献を打ち出す。国際社会コースについては、現役時代としての経験を事例研究として博論にするなど。これはこれで指導が大変だが、院生の修了後の心配をせずに済むのは助かる。本気でプロの研究者として育てる従来型の院生とは別に、キャリアアップ目的の中年院生、人生の楽しみとしての学問を追求するシニア院生を受け入れる。コースを分けても良いが、共通して受けられる授業は必要。なお、このような年代の異なる院生が入り混じる場合、ハラスメント対策の強化は必須。
・改革そのものに入る前に、(先般の認証評価のための学年暦の変更など)改革をしなければ「本学の存続が危ぶまれる」ような問題点がどれほどあるのかを列挙する必要があると思います。挙げられた問題点に優先順位をつけ、どこから手をつけられるのかを見定めるべきでしょう。この数ヶ月の間でも語学教育、大学院、学部改革について次々に案が提示されていて、現場の教員はほとんどついていけていないのが現状です。それからどうしても気になってしまうのは、大学執行部の提案が十分に考えられていないまま出されているように見えることです。異論を取り入れ、練り上げていく作業が行われているのでしょうか。
・①大学院と学部を含め、現体制に編成される際に意図したことが何であったかを再確認する。 ②意図したものがこれまでどれだけ実現できたかを確認する。 ③①と②以外の観点からも、本学の教育の現状や問題点を把握し、できていること、できていないこと、それぞの要因を分析する。 ④①、②、③に基づいて改革を考える。今の改革案は、表面的な問題点の指摘から理由づけがされているが、現状の把握も問題の分析も全く不十分である。文部科学省の政策に沿った改革を進めるために、都合の良い理由をつぎはぎしているだけのようにも思える。
・改革の中身というよりもそのプロセスに関する話になりますが、大学執行部のリーダーシップだけでなく、構成員からのボトムアップの意見の収集と共有が現在以上に必要だと思います。また、以前に本学で学部・修士5年間の一貫教育を行う特化コースが導入されたものの、必ずしもうまく機能せずに廃止になった経験など、本学や他大学の過去の事例からも学ぶ必要があるように思われます。
・対話の機会が圧倒的に足りておらず、タテ・ヨコのつながりもすくない脆弱な組織になってしまっている。構成員が大学運営により民主的に参加できるような体制で、ステークホルダーとなる教職員や学生の意欲が湧くような改革にもっていくのが望ましい。
・まず、大学がさらされている状況に関して十分な情報共有をしていただきたいと思います。その上で現場の教員と何が望ましく何が不可能なのかを話し合う体制をつくってほしいです。
・学生定員削減による学力水準の維持。 組織簡素化による業務量の削減。留学生学費大幅値上げによる、学生負担の適正化。学生に提供する授業数削減による、研究重視の明確化。
・拙速な改革を行うよりも、学生や教職員がどんな懸念を持っているか、そもそも大学の現状に不満があるかを、大学執行部側が虚心坦懐に聞くべきだと思う。
・内部からの問題点の洗い出しが必要と思う。どのような一流を持っているのか、それを伸ばすにはどうしたらよいのか、という議論がないように見える。
・当事者(教職員・学生)から広く意見を収集した上で、根拠に基づく改革が必要である。現状では、改革ありきでその根拠がないか曖昧である。
・会議の縮少=教授会前の諸会議で路線確定をやめて、すべて教授会に投げ込んで大いに議論。さすれば自動的に民主主義的各全員討議ができる
・一般入試において数学の比重を増やしたことで受験者数が減少した経緯から、数学の比重をかつてのように戻す方向を探れないだろうか?
・教員全体に開かれた十分な議論の上での改革を望む(今は情報共有さえ十分でないと感じる)
・学長及び大学執行部による一方的な意志決定のプロセス見直し
・理論研究の推進、研究の意義を発信、語学授業の充実
・開かれた討議 実務家志向の停止

Q9 本学が目指すべき教育に関して意見があればお願いします。(自由回答)
・外大の強みは地域言語と地域研究に根ざした学際的研究・教育にあると考える。経済産業界と連携する実務教育(ビジネス・スクール)なら、同じ国立大学ではすでに一橋大学があり、外大が後追いする意味はない。また、「英語で教える」というだけでは、すでに数十年前から存在する他大学(ICU、秋田教養大学)の後追いである上に、他大学に専門学部(法学部、経済学部、社会学部など)を備えた大学があるので(それらの大学も既に英語化しつつある)、たいした強みにはならない。すなわち、改革をするのであれば、日本で唯一外大だけで学べる言語を多数抱えているという強みを活かす改革でなければ意味がなく、逆効果であろう(私自身は、大規模語科に所属するが、だからこそこのように考える。大規模語科の地域の専門家は日本国内にもそれなりにいるため、外大で学ばなければならない必要性はそこまで高くない。英語と同じである)。そして、これだけ多くの地域や言語の専門教育を行なっている土台があるからこそ、現代社会(国際社会と日本国内の社会)における多文化社会の分断や格差に立ち向かうための知的対話の場としての役割を担えるのではないか。むしろ、そちらに力を入れる方が意味のある改革につながるのではないか。社会連携を強める(実務家教員を雇う)というのなら、「多文化共生」や「国際平和」のために「外国人」「移民」「難民」を支援する行政書士や弁護士、ないし国際機関職員・NGO職員等を招く方が、よほど外大としての強みを強化できる方向性ではないか。また、留学生だけでなく、日本で生まれ育った世界の様々な地域の継承語を持つ(「外国人」の親を持つ)子どもたちの集まる場として、そうした子どもたちが、日本語と同時に自らの継承語を専門的に学び、他の教員・学生と知的創造を繰り広げる場、さらにそれを社会に発信し対話を促す場として、重要な役割を担うことができると思う。
・本学の強みは、語学教育に留まらず、特定の地域を多角的な視点から分析する地域研究の手法を確立している点にあると考えます。地域研究で培われる現地の文脈を深く理解し、複眼的に事象を捉える手法は、卒業後にどのような職種に就いたとしても、異文化理解や多角的な問題解決に応用できるものです。また、3年次以降に学問分野を深める際、特定の地域に関する深い知見を有していることは、抽象的な理論を具体的に検証するための強みとなります。また、他大学では決して学ぶことのできない専攻言語は、本学の強みであり、今後も堅持すべきだと思います。
・何を目指すにしても、長い歴史を持った本学がこれまでにしてきたことの延長線上に位置付けていく必要があります。外国語学部時代が終わった後の現在の3学部体制がようやく整った段階で再び改編するとなると、この期間に卒業していった学生たちに対して非常に申し訳ない気持ちになります。ようやく言語文化、国際社会、国際日本という学部名が馴染んできて、入ってくる学生にも学部ごとの個性が備わってきているように感じています。現在の体制をうまく利用しながら、必要であればマイナーチェンジで時代に対応していくようにするべきと考えます。
・語学教育はやはり外大の特色であり、一二年生時にそれの時間数が多いことも外大独自の特色で維持すべき。ただし、その語学教育に資する・を応援する文化・文化・社会型授業(ゼミ的な)を、一二年生時から開始し、より語学授業が面白くなるような態勢が、入学時の早くからできないものか。その代わりに、教員の授業負担は学生三、四年時にはゼミ2コマのみ(講義兼解読ゼミと卒論ゼミ)、とするなど軽減させる。大学院も修士課程と博士課程の授業は合体させて1コマのみ、これに修士論文指導ゼミ1コマ、とするなど。
・本学が目指すべきは、高度な地域研究(言語・歴史・地理)の素養と、現代の必須言語である「データ・AIリテラシー」を兼ね備えたハイブリッドな人材の育成です。 単にAIを「使う」だけでなく、現地の文化や文脈を深く理解した上でテクノロジーを適用できる人材こそが、多文化共生社会のリーダーとなり得ます。この実現には、入試段階での理数・地理教育の担保と、学部・大学院を通じた一貫したデータサイエンス教育の体系化が不可欠です。
・教育にかんして、何かを目指そうとすることじたいが、はなはだ問題的かもしれない。コスパやタイパと「真逆」なことをどれほどできるかが重要。学生たちは、学ぶ力をそなえている。わたしじしんのプラクティスを振り返ってかんがえてみるなら、どのようにして、マル・トリートメントを減らしてゆくか、それが、自由で闊達な、学生たちの学びを活性化する、と考えたほうが良いのではないか。
・日本を含む世界各地域の現場から地に足の着いた視点で世の中の課題を発見し、解決の道筋を探ることができ、逆に、世界的な広い視野からローカルな現場の課題を見出し、解決の可能性を探求できるような人材の育成が、本学の目指すべき教育ではないかと思います。
・本学が従来から培ってきた強みを最大限生かすべきだと思う。  この一年間に新学長体制で行われた改革の数々は、残念ながら本学の強みを全くといってよいほど省みず、むしろそれらを破壊する方向であったと言わざるを得ない。
・それを述べるには、回答者も準備不足である。Q8で答えたように、本学の教育の現状や問題点を把握し、できていること、できていないこと、それぞれの要因を深く分析することから始めなければならないと考えている。
・語学授業の拡充が必要(外語大の売りである専攻語学授業のコマ数が少ない)、言語学教員を補充し語学授業の理論的充実を図る。
・大学が学問の真理と倫理を追求する場であるという理念にもとづく教育研究構想の再確認
・留学生を含む、多様性を活かした言語・地域についての学び合いの場。
・人権や共生など普遍的な価値の実現に寄与する教育が望ましい。
・リベラルで外に開かれた校風は守ってほしいと思います。
・多様な言語・地域を柱にすることを再確認すべきと思う。
・小さな良い大学。

Q10 その他ご意見あれば聞かせてください。(自由回答)
・1.  もしも望ましい改革について議論するのであれば、ボトムアップで本学の学生、職員、教員がどのような問題に直面しているのかを調査しそれを分析してから改革案を出さねばならないだろう。実態調査なくして、改革案なし、と言いたい。 2.  Q8のいう「大学が現状抱えている問題点」のかなり大きな部分は、じつは新学長体制のこの1年間で矢継ぎ早に、強行された改革が引き起こした害悪なのではあるまいか。新学長体制でおこなわれた改革がどのような効果をもたらしたのかについての正確な検証なしに、改革に着手することは正当なことだとは到底思えない。  この一年間に行われたことを思い出せるだけ列記してみる。 ・15週授業への時間割変更を翌年度から強行(学位授与機構の側から、翌年度から開始することで非常勤講師などに不利益変更がないかと指摘された) ・大学院改組の開始(WGが発足するも、改組の方向性が決まらないうちに、すでに人事が先に立てられ、教授会をとおさずに改革のための教員が雇われた。) ・4大学協定を5大学協定に変更 ・言語教育のあり方をめぐる懇談会で「小語科」を一人で運営可能な体制にする考えが提示(AIを利用するという案もあり、すでにポルトガル語科で試験的にAIによる教育ツールが開発され、それがうまくいったら他に応用するのだという考えが示された) ・大学院改組案を文部科学省に提示する直前というタイミングで、その案が教授会で提示されたが、そこでは学部の改組案に着手する案が示されていた(学部長にさえこの件は直前まで知らされていなかったとのこと) ・印刷室営業の縮小(教育AOでの決定が教授会で3月に報告。生協との契約変更とのことだが、実質職員削減ではないか。翌月からいきなり縮小というやり方は酷い) ・たふさぽの閉鎖(これはまだ側聞しているだけであり、教授会での報告さえないままだ)  覚えているだけでこれだけのことが起きている。ほかにももっとあるに違いない。  さて、もし可能なら、組合で、この一年間で新学長体制下でおこった改革を一覧にして、どんな問題があったのかを、ごく簡単でよいので、書いて公開してみてはどうだろうか。おそらく研究者は凝り性なので、大量かつ緻密に書こうとして、すばやく簡素にブログ記事を書くには不慣れかもしれないのだが、いま必要なのは質というよりは、スピードとフットワークの軽い連続的な短評のようなものだと思われる。  私見では、本学では改革を推進する側は「絵」をもっているが、それにたいして個々の教員は(職員も学生も)個人的に反対していても、全体像をつかめずにいるように思われる。  おそらく組合が唯一、強行される改革に対して、ある一貫した観点で批評することのできる(その意志と能力を有する)アクターになっている。これはいまの本学にとっては非常に有益であり、組合活動の必要性や社会的重要性を高めるよい機会になると思われる。
・今年度が始まって以降、大学執行部と個々の教員の間で信頼関係が構築されていないように感じられます。このまま改革案が進められてしまうと、教員の士気は低下し、それは教育や研究に影響を及ぼし、当然学生たちにとっても悪影響で、その先には大学イメージの悪化が考えられます。どうにかして執行部と教員たちの間で最低限の信頼関係が結ばれるような状況が作られるべきですが、現状その展望が開けない、あるいは今後はもっとこの状況が悪化するようにも感じていて、悲観的にならざるを得ません。近年、組織マネージメントにおいては、構成員の心理的安全性を保証すること(発言の自由、配慮や信頼関係の構築)が重要で、そうしないとパフォーマンスが上がらないのですが、その心理的安全性を付与する側(大学執行部)は果たしてそういう努力をしているのでしょうか。なんらかの改革をするのであればなおのこと心理的安全性は重要だと思います。こう書いていると、なんだか危険な域に入っている気がしてきました。誇張ではなく恐怖を感じる瞬間もなくはありません。これは私一人に限ったことではないと思います。 ・組織の改編に伴う事務作業は膨大で、労働環境は確実に悪化することになります。過重労働などはあってはならないと考えます。すでに多くの教職員が身を捧げて本学のために働いていることを考えれば、これ以上の仕事をこなすことは難しいのではないでしょうか。 ・それから組合への意見ということではないのですが、この改革案が進められると2030年入学から新学部生となります。この4月(2026年度)に入学し、5年で卒業する学生たちは、新しい学部の入学生を見ることになり、在学中のどこかの段階で自分のいる学部がなくなることを知らされます。 ・つまり非常に差し迫った問題であり、そのための話し合いの場が持たれるのかどうかもわからない状態では、話し合いの機運が高まるどころか、先ほど述べたように士気の低下が懸念されます。多くの教員が多くの委員会委員を兼ねている現状では、現在の時間を超えて会議をこなせる教員は数少ないのではないでしょうか。 ・今後組合の果たす役割は大きくなると思います。どうか多くの構成員の意見を集め、それを執行部に届けたり、適切な話し合いの場を作るようにして欲しいと願うばかりです。どうぞよろしくお願いします。
・どのようにしたら反撃できるのか。一日三秒くらいそのことばかり考えているけれども、あまりいい知恵が浮かばない。来週は、どんな攻撃がでてくるのか、そんなことをかんがえる職場ではたらくのは、ほんとうに嫌気がさす。胸くそ悪い。こんな日々をすごすのは、長年、外大にぶらさがっていて、はじめての経験、かもしれない。来週には、来月には、三か月後には、……どうなっているのか、とおもうと、動悸が押し寄せてくる。冗談を言っているのではない。堕ちて、堕ちて、堕ちて、……徹底的に堕ちていって、収集がつかなくなって、とんてもないことが起きて、ようやく反省する、のだろうか。そのさなかで、こわれてゆく、こさわれてゆくひとたちがワンサカ出ることだろう。ーー大学という場であれば、かならずや、しわ寄せは学生、もしくは(立場の弱い位置におかされてしまう)事務のかたがた、だろう。 ともかくも、問題のたてかたじたいを根本から変えてしまうような、ゴール前のロングパスが必要だと思う。おかしなことが起きていてもおかしいと感じられなくなっていることじたいがとてもおかしい。悲しすぎて涙もでない。多くの人が「解離」してしまっているのではないか。ーー対面の教授会であれば、怒号が飛び交うような事態なんではないのか。しかし、怒りを向けるべき相手が目の前にいない場面で怒ってもむなしいだけだ。 このこととは、別だがーーとはいえ、冒頭の段落に記したことと関連するがーー、若い事務のかたがたで定年などよりもはるかに手前で退職されるかたが出てきている。そこまで事態は深刻なのだ、ととらえるべきだろう。具体的なお名前はここには記さないけれども、心身を消耗させるロウドウを強いられている事務職員が少なくないのではないか。優秀なひとであればあるだけ、そのように、「どうして、こんなことをしなくてはならないのか。理由がまったくもってわからない」仕事を「業務」として命じられる。そんな表になっていない「声」を拾いあげる必要もあるように思う(けれども、手立てが思いつかない)。「一身上の都合」とかで片づく問題ではない。「一身上の都合」=「パーソナル」is「ポリチカル」。
・「小語科」における専任一人体制の構築について 専攻学生数が少ない言語であっても、その地域に精通した人材を毎年一定数輩出し続けることは、日本の外交、国際協力、学術研究、ビジネスにおける知的基盤を維持することに繋がります。卒業生が外交官や国際機関、民間企業等で活躍する背景には、本学で学んだ地域理解があると考えます。たとえ卒業後に直接その言語を用いない職域に進んだとしても、その地域の理解者を国内に育てることは、中長期的な国益にも直結すると考えます。 また、専任教員は、授業のみならず、各国の協定校や大使館との連絡調整、学生の留学支援など、多大な業務を担っています。これらを1名体制にすることは、教育・研究時間の著しい削減を招くだけでなく、不測の事態の際にその言語圏とのパイプが完全に途絶えるリスクもあると考えます。
・2月12日の教授会で学長私案として提示された案の中には、現在の3学部を1学部にまとめる(大学院では職業人養成コースとして性格付けできる部分を独立させる)方向の改革案が含まれていました。あまりにも小規模な国際日本学部があまりにも多くの任務を負い、かつ学生の履修上の選択肢が限られてしまっている現状に違和感を持ってきた者としては、学部をまとめるという改革の方向性を好意的に受け止めています。ただしこれは、過去の改革の中で積み重ねられてきた議論を踏まえ、今後数年単位の時間をかけて構成員全体で検討すべき問題だと思います。
・少子化というマクロな要因に加えて、本学の学部や大学院の志願者が持続的に減少する傾向にある個別の要因も考えますと、本学が今後も社会に貢献できる研究教育機関として生き残るためには、何らかの変革を求められていることは間違いないと思います。しかし、その改革が本学が本来持っている強みを生かすものとなるためには、構成員の意見を十分に反映した改革である必要があるとも思います。執行部と構成員との間での情報や認識の共有をより密にしていくことが重要ではないでしょうか。
・残念ながら、現在の大学の執行部の考えや動きに対しては、教員として常に緊張感を持っていなければならない。それが、ただでさえ大変な業務に追われている教職員をさらなるストレスに晒していることを執行部にはよく自覚してもらいたい。組合にも負担をかけることであるが、適宜、こうしたアンケートを行なってもらい、大学の行く末がよからぬ方に向かわぬよう、執行部を牽制する役割を期待している。
・大学・院改革の背景には、少子化社会において留学生で穴埋めするために学部教育を英語化するという論理があるように見えるが、仮にこれが政府や文科省の目指すところであるならば、まずは率先して排外主義的な政策や政治家の発言を禁止し、外国人学生が生活・勉強するに値する反差別・人権重視の社会環境を整えるべきではないか。
・新しい教育体制の略称として「GID」が用いられていますが、これは一般的に「性同一性障害(Gender Identity Disorder)」の略称として広く認知されています。多文化共生を掲げる本学において、この用語を多用することは、社会的・経営的なリスクを招く懸念があると考えます。
・大学改革が労働者(特に不安定な非正規労働者)を切り捨て、学生にも不利益を与えるような展開を想定して、その際団結して十分に対抗し、学外の世論も喚起できるように、教職員組合と学生の連携を強化すべき。必要であれば、大学院生を中心とした学生の組織化も検討すべき。
・大学の将来に関するあらゆる事案において、情報があまり共有されないまま、ある決定しないといけない状況が続いていると思います。不安と閉塞感を覚えています。十分な議論と情報共有の時間と議論の場を設けることを望みます。
・金は必要だが、儲け主義に走ると企業管理下の下請けになり下がり、企業が儲かる研究しかしなくなる。「文化的、知的発展」がなくなる。結局、理系研究のみが推進され、“文系” の外語大は廃校にされるだろう。
・春名学長の体制になってから、大学運営の独裁的な傾向が強まった。拙速かつ十分な議論の時間をわざと取れないようなやり方で物事を強引に進めるのは良くない。
・危機感を煽って一定の方向に持って行こうとする進め方は慎むべき。何が問題なのかの客観的な分析と共有が先行すべき。
・締切を過ぎてこのアンケートのことを思い出しました。タイミングを逸しましたが、記入できたのでお送りします。
・現場の教育活動を無視して一方的に決定された印刷センター体制変更案の撤回を求めます。
・大きな改革は組織また構成員に大きな負担となりかねないため心配している。
・大学院を拡充するなら、今の図書館の予算では心許ないように思います。
・大学院学生定員の大幅な削減。

2026/04/08

組合ニュース-2026.4.8刊(2025年度第4号)

新年度のご挨拶 東京外国語大学の新任教職員の皆さまへ
 2023年度より教職員組合委員長を務めております古川高子です。2026年度の新学期を迎えるにあたり、本学の組合がどのような場所であるか、私の専門であるオーストリア社会民主党の歴史と私自身の体験を交えてお話ししたいと思います。
 私が本学ドイツ語科に入学したのは1990年のことでした。当時の恩師たちはハプスブルク・オーストリア史の研究者であり、同時に社会民主主義の知恵を日々の振る舞いの中に宿した人々でもありました。彼らの姿から学んだのは、社会民主党が長い歴史の中で培ってきたある種の「作法」です。それは、「何か問題にぶつかった時はまず自分の頭で対処法を考え、自ら実践する。解決できない時に初めて身近な仲間に相談し、それでも難しい場合に初めて組合などの組織を頼る」という、自立を大切にする連帯の形です。
 19世紀末のウィーンでは、自由主義が生んだ格差が広がり、最底辺の労働者が下水道の通る穴蔵で生活するような悲惨な状況にありました。これに手を差し伸べた社会民主党員たちは、自らも労働者の格好をして現場に潜り込み、困窮者の声を聞き歩きました。しかし、彼らが行ったのは単なる救済ではありませんでした。まずは当事者が自ら工場長や上司と掛け合い、それでも壁に突き当たった時に初めて組織のネットワークを動かしていく。そんな「草の根」の歩みを支える活動です。
 現代の新自由主義の流れの中では、現場の人間性が数字として処理され、置き去りにされてしまうことが少なくありません。しかし、ウィーンにおいて今なお社会民主党が強いネットワークを維持できているのは、世紀転換期から続くこうした小さな相談組織が実務レベルで人びとの生活に寄り添い、党トップの独善的な統治を押しとどめてきたからです。政治や経営の要諦は、そこに暮らし、働く人々の協力と納得を引き出すことにあります。その意欲を損なえば、いかに立派な計画を立てても、組織は決して上手く機能しない。彼らはそのことを、歴史の教訓として知っているのです。
 私自身がかつて困難に直面した時、周りの組合員だった教員たちは、最初は静かに見守り、私が自ら対処するのを待ってくれました。そして、いざ解決できないとなった時には、本気で親身になって力を貸してくれたものです。この「見守り」と「本気の支援」こそが、人を真に成長させる「連帯」だと私は身をもって知りました。
 組合とは、単なる不満の捌け口でもなく、理想だけを語る場所でもありません。現場に根ざして、皆さんが抱える不安や問題を一つずつ具体的に解きほぐし、実りある解決を目指す場所です。一人で抱え込まず、しかし自らの足で立つ矜持を忘れずに。私たちは、現場で働く皆さんの「生の声」を大学当局に届け、共により良い職場環境を築いていく実務的なパートナーでありたいと考えています。


・・・・・━━━━━━━━━・・・・・━━━━━━━━━━━・・・・・━━━━━━━━━・・・・・(特別寄稿)組合員として過ごした36年
中川裕

 2026年3月をもって東京外国語大学を定年退職しました。1990年4月の着任以来36年間、東京外国語大学教職員組合の一員として教員生活を送ってきました。
 当時は、「就職したら組合に入るのは当たり前」という考え方が一般的でした。同じ年に就職した岩崎稔さんと一緒に組合に入ることにしたのですが、彼は「本来は組合の側から勧誘に来るべきなのに来ない。こちらから出向くのはしゃくだ」と冗談めかして言っていました。とはいえ、そのまま私と一緒に加入しました。その岩崎さんは、やがて組合委員長となったのですが、後に学内の役職を歴任して理事・副学長に就かれ、組合を離れることになります。同じように役職に就いたことを機に組合を離れた方は他にもいらっしゃいました。私は幸い何にも選ばれることなく、36年間ずっと組合員でいることができました。特に組合のために何かをしたわけでもなく、組合に解決してもらうような問題もありませんでしたが、この組合には愛着を感じています。
 就職当時の私の職位は、任期のない助手(テニュア)で、授業負担は軽く、大学組織のための業務も無く、海外出張のための調整も容易いものでした。後にライフワークとなるカラハリ狩猟採集民の調査を始めた最初の4年間(1992–1995)には、通算17か月のフィールド滞在を行っています。その間も給与は支給され続け、特に咎められることもありませんでした。調査研究のためには大概のことを大目に見るという、大学らしい慣習があったのだと思います。
 今あらためて考えると、この経験は、その後の私の仕事のしかたに大きく影響しています。当時の東京外国語大学が持っていた研究に対して寛容で自由度の高い文化が、自分の行動の前提になったのだと思います。定年までの30余年にわたって、自覚的であったかどうかはともかく、結果として着任当初に触れた大学のそうした慣習を大切にするかたちで仕事をしてきました。そのため、大学組織や周囲から見れば、私は時として厄介な教員であり、身勝手な同僚でもあったかもしれません。国立大学法人化以降は、とくに被雇用者として危なっかしい振る舞いもあったはずです。それでも厳しい注意を受けることなく、定年を迎えることができました。
 大学執行部の寛容さや同僚の親切さに負うところが大きいのはもちろんですが、私にとっては、組合員であり続けたことも大きな安心につながっていました。この大学に組合がなければ、同じようには出来なかっただろうと思います。
 こうした経緯の中で、私にとって組合は、36年間、背後で見守ってくれる存在だったと言えます。大学に雇用される一労働者として、自分がどんな職場で働いているのかを理解するうえで、他では得にくい情報に触れる機会を与えてくれ、私は情報の偏りからずいぶん逃れることができました。また、不利益が生じた場合に最初に相談できる相手でもありました。実際に相談を要する事態に直面することはなく、無事に定年退職を迎えましたが、「いざというときに頼れる場所がある」という感覚が、危なっかしい私の日々の仕事を支えてくれました。
 在職中の36年間、大学という組織は絶えず変化していました。専攻語が増え、学部が増え、大学院が重点化され、組織のかたちは繰り返し作り替えられてきました。とりわけ国立大学法人化以降は、制度や運営の変化に伴い、被雇用者が直面する問題もその都度かたちを変えて現れるようになりました。そうした変化の中で、組合が個々の教職員の抱える問題に関わり、解決を支えてきた姿を、私は見てきました。私自身はその当事者になることはありませんでしたが、その働きを身近に知ってきたことが、組合への信頼につながっています。
 その一方で、組合のこうした実際の活動の性格、親しみやすく、人の話をよく聞き、実務的にも確かな側面が、非組合員には十分に伝わっていないのではないかと感じることがあります。組合は特別な場というよりも、日常の中で機能している支えの一つであり、それがもう少し自然に共有されてもよいのではないかと思います。
 特別に何かをしたわけではない一組合員としての実感ですが、組合員であり続けたことは、私にとって確かな支えでした。そのことに、率直に感謝しています。


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外つ国物語(1) 作:菊池直子
2046年 外語大、DXのみに邁進した場合

「本年も定員割れが起きれば、本学の存続も危うくなる。なぜ、こうなったんだ?」
 時の学長Xが、経営理事たちを前にして、ため息をついてそう言った。
 かつては、外国語とその文学や地域文化を日本語で学べるという理由で競争率の高かった本学だが、それももはや今は昔。三学部を二つのカタカナ名称の学部に統廃合し、「実務家コース」や「英語特化コース」を創設し、広範囲での志願者を拾おうとした結果、首都圏の他大学に埋没してしまった。かつて28言語が学べたという名残は図書館くらいにしかない。
 DXや職業訓練校化は確かに国からの予算がつく道であった。小規模校の本学がそれを選び、既存の教育方法を縮小し、国の方針への適応を選んだことは苦渋の選択だったのだろう。予算の獲得や国の基準を守るのは、かくも厳しい。しかし、DXはインフラに過ぎず、競争条件ではあったが、競争優位を作り出すものではなかった。DX機能の代替と増幅を区別し、非DX領域をいかに設計するかが問われる局面だったのだ。
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 時は2025~28年、国に先駆けて、本学は動いた。アナログ教科書の実質的な廃止(印刷センターの予算を数百万円→半減)、小語科のワンオペ化、学生相談窓口の一本化、図書館や他の部署における大学院生支援雇用の雇い止め(年間数十万円)——こうした変化を挟み、再建不能な能力が静かに消えていった。それは、人材・教材・教育ノウハウの蓄積が断絶し、同じ水準の教育を再構築できなくなることを意味していた。
 つまり、本学が特徴としていた教育内容「一から始める外国語習得」(ゼロから高度読解に至る到達率)、「現地教科書で学ぶ共時性」(言語間転移能力・メタ言語意識)、「一文に込められた意味を読み解く粘り強さ」(曖昧性処理能力・論理構造把握能力)——これらは、異なる体系を持つ言語や文化を前提に、意味を構造として把握する能力を養う教育であった。「語科やサークルなどで培われていた緩い縦の互助関係」「教員、職員、学生に通底していた外語愛」といったものは、学生の初期段階の離脱を防ぎ、学習継続を支える非公式インフラとして機能していた。しかし、それらが次第に見えなくなっていった。
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「なぜ本学は、英語のみで授業を行うなどという、当時ですら時流から外れた選択をしたのだろうか?」
——それは、当時、国の方針で教授会の決定権が失われ、学長のトップダウンが許されたからです。
「授業時間問題ということもあったようだが、学内に諮った記録はないのか?」
——残念ながら、教授会には事後報告だったようです。
「もしも、あのとき、印刷センターを存続させ、図書館での雇い止めをせず、学生相談の窓口を複数残し、教員の研究時間を確保し、小語科に人員補充をし、実務家教員主導カリキュラムについて学内に議論を呼びかけていたとしたら、どうなっていただろうか?」
——2046年現在において、それは、AI時代における言語教育モデルとして高い評価を得ていたでしょう。AIが広く用いられる状況では、人間による思考や、メタ言語意識・言語運用の独自性といったものが評価対象となる傾向が見られます。この視点は当時では人間の間ではあまり重要視されませんでした。
多くのAIは言語を基盤とした処理を中核としており、言語研究があってこその装置ですから、当時の状況にもかかわらず、外語大がアナログ的教育領域を残し、人文知に目配りをしていたという事実があれば、その条件は満たされたことでしょう。

そう広汎AIは答えた。


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組合ランチ拡大版「野外でランチ会」のお知らせ
4月22日(水) 11:45~13:00 @図書館前の桜の木の下
(雨天時:海外事情研究所@講義棟427)
 
外語大へ新たに赴任された教職員の皆さん、ようこそ! 外語大には教職員組合があります。組合費は月千円、組合費を原資にし、年に数回、懇親会を行っています。また、同じく組合費を原資にし、2024年度からこくみん共済(全労災)に加入。少額ですが入院補償と死亡保険を受け取れるようにしました。特に病歴などで保険加入できない方には朗報だと思います。非常勤職員の方も組合費のみで加入できます。興味のある方はぜひランチ会にいらしてください。
組合が「サンドイッチ」を35食、用意します。ぜひお越しください!
(飲み物はご持参ください)
当日は、個々の悩み相談ももちろん受け付けます。
新年度が始まって気づいたことなどあれば、教えてください。

2026/02/25

組合ニュース-2026.2.25刊(2025年度第3号)

中川裕先生・飯塚正人先生・深沢清美さんお疲れさまの会開催!
これまでの組合への貢献、ありがとうございました。
東京外語大学教職員組合主催で、対面にて送別会を開催します。

2026年3月18日(水)18:00~20:00@留日センター1F 交流室

豪華弁当をつまんで、ゆっくり対話の送別会を開催します。
思い出話に花を味かせ、これからのことを語り合う、そんな時間を一緒に過ごしましょう。
東京外国語大学教職員組合 執行委員長 古川高子

組合員以外の方も大歓迎です!人数把握のため、申し込みをしてください。
参加者は3月9日(月)までに下記URLから回答してください。

■大学改革に関する組合アンケート実施■
 2025年10月以降、大学執行部によって、大学全体に関わる組織改革が急速なピッチで進められています。
 当初は大学院修士課程の改革ということでしたが、先日2月12日に行われた大学院総合国際学研究科教授会では、さらに学部や AA 研も含めた全体的な改革も構想されていることが、学長によって説明されました。
 また 2025年12月には、本学の言語教育のあり方をめぐる談会が行われましたが、そこでは「小語科」を一人の教員で運営できるようにする体制に移行していくことが検討されていることが、やはり学長によって示されました。
 これら一連の「改革」は相互に深く関連しており、大学構成員(教職員や学生)の生活や労働環境にも大きな影響をもたらすことが想定されますが、その内容について十分な情報共有や意見交換の機会がこれまでに設けられていません。大学構成員全体にとって重要なこの問題についてアンケートを取り、その結果を大学執行部に届けるとともに、教職員組合としても、この問題についての活動方針を定めていきたいと思います。
年度末の多忙の時期とは思いますが、ご協力の程よろしくお願いいたします(3月17日まで)。
教職員組合執行部一同

下記URLより回答ください。


―――――アンケート内容―――――
(Q1-4:共有度合い1→4)
Q1 「学部・修士5年一貫教育の制度化」について、議論・改革の前提が十分に共有されていると思いますか。

Q2 「学部定員数の削減・大学院定員数の増加」について、議論・改革の前提が十分に共有されていると思いますか。

Q3 「実務家養成専攻・コースの新設」について、議論・改革の前提が十分に共有されていると思いますか。

Q4 「語学教育に携わる教員数の削減」(例:「小語科」における専任一人体制の構築)について、議論・改革の前提が十分に共有されていると思いますか。

Q5 Q4の議論・改革の前提となっている「語学教育における AI学習ツールの導入・活用」をどのように評価しますか。
1)積極的に導入・活用
2)運用について十分な議論をした上での導入・活用
3)導入・活用すべきではない
4)判断できるだけの情報を知ら(されてい)ない
5)どちらでもよい
その他意見

Q6 以上の大学改革構想に関して、待遇面・労働面での懸念事項はありますか。
1) 労働時間の増加/研究時間や自由時間の減少
2)業務負担の増加
3)業務量と給料とのギャップの放置・拡大
4)特になし
その他

Q7 大学改革構想に関して、他に懸念事項はありますか。
1)学生(特に院生)に関して十分な研究指導が行なわれなくなる
2)「実務家養成」教育の具体的な中身が不明瞭である
3)「実務家養成」教育と研究に関する教育とを同じレベルで両立できるかわからない
4) 語学教育など、「実務」に直接関係しないとみなされた教育・研究の軽視・削減が進む
5)大学運営・教育に外部企業の意向が反映されるようになる
6)研究機関としての大学の地位・意義が低下する
7) 多くの学生・院生の実際のニーズと乖離している
8) 特になし
その他

(Q8-10:自由回答)
Q8 大学が現状抱えている問題点を改善するうえで、どのような改革が望ましいと思いますか。

Q9 本学が目指すべき教育に関して意見があればお願いします。

Q10 その他ご意見あれば聞かせてください。

〆切は3/17(火)(送別会で話し合いましょう)

2025/10/27

組合ニュース-2025.10.27刊(2025年度第2号)

5年制学部&大学院新設構想―学内に開かれた議論のために
 10月8日の教授会で春名学長から「将来構想専門部会」によって検討されたという大学院改組について説明がありました。今の段階で確実に決まっていることは、「大学院博士前期課程の人員増大」と「それに伴う学部人員の削減」の二項目のようです。
 大学執行部から提示されたのは漠然とした青写真にすぎず、内容を詰めていくのは今後のWGや諸会議にかかっていくことでしょう。今回の大学院改革は、大学院だけではなく学部も含めた大学全体の形に波及する大きな案件です。これからの外語大をどのような学びや実践の場にしていくべきかについては、教職員や学生に開かれた議論が必要でしょう。教職員組合としても、意見交換の場をなるべく多く設けていきたいと考えています。
 今月29(水)は、月に一度の組合ランチの日です。ぜひ、多くの方に集まっていただき、この「大学院新設構想」についても話し合いたいと思います。それぞれの立場から外語大はどうあるべきか、どうあってほしいか、また、問題点はどこにあるのか、どう修正すべきか等、意見を出し合えれば、と思っています。一度で結論の出る話ではないので、ここでの意見交換をもとに、普段の立ち話から教授会やWGといった場に至るまで、この場で出た意見を役立ててもらえればと思います。
 また、組合としては、さらなる議論を深める役割を果たすべく、この紙面で意見や問題点を掲載していく予定です。ランチに参加できない方、組合員ではない方も、下記組合メールアドレスまで随時意見をお寄せください。 

組合メールアドレス: wu62tufs[at]gmail.com
※[at]は@に置き換えてください。

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組合ランチのお知らせ
10月29日(水) 11:45~13:00  場所:海外事情研究所@講義棟427

<9/24(水)のランチ会報告>
 9月ということもあってか、少な目の9名で行いました。
 いつものように学内の様子や業務について話をしましたが、外語大の予算についても話題になり、例えばオープンアカデミーの参加料やドラマ撮影などのロケーション代で確かに「稼げる大学」になっているはずなのに、そのお金はどこに使われているのか、よくわからない、という疑問が出ました。どこまで調べることができるかは不明ですが、公表されている財務諸表などから読み解いていこう、ということになりました。興味関心のある方は是非お声がけください。
 お弁当や飲み物は各自でご用意ください。

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非常勤講師控室:お茶どころかお湯も出ない現状
 2020年のCOVID19の猛威は、人間にその在り方を文字通り根本から問い直したといっても過言ではない状況をもたらし、外語大においてもあらゆる場で一度活動を休止せざるを得ず、極力対面を避けるという前提でシステムの見直しがされました。結果、対面授業の休止、学生ロッカーの撤去とTUFSボックス(個室オフィス)の設置、学内各階にあった冷水器は手洗い場となり、また、食堂や大学生協の営業時間の短縮、学生使用施設も閉鎖または短縮されました。(かの状況下での判断に可否をつけるつもりはなく、当時は必要な措置だったということは理解しています。)
 非常勤講師控室も、2020年に室内にあったゴミ箱が撤去され、個別で学内ゴミ箱までもっていってほしい旨の貼り紙がされ、これはCOVID19とは関係ないと思われますが、給茶機からお茶が出なくなり、単なる給湯機となりました。
 それから5年後の2025年度、いまだに控室にはゴミ箱は戻らず、給湯器はあろうことか使用禁止となってしまいました。聞くところによると、予算がないとか、要望がないからあとまわしにしているとか・・・。外語大はその性格から、非常勤講師の助力なしに大学を運営するのは難しいところです。非常勤講師が気持ちよく働けるような条件整備を、組合として要求していきます。改善点や要望があれば、先述のメールアドレスまでメールをお寄せください。(菊池)

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ハラスメントに一人で悩まないで
 現在組合では、いくつかのパワーハラスメント相談を受けています。その中に、ハラスメント問題に悩んで上長に相談しても「ハラスメントがあったとは思えない」「ハラスメント相談に行けばいい」と、相談にすら乗ってもらえなかった、というケースがありました。そういう場合は一人で悩まず、組合に相談してください。