2022/11/16

組合ニュース-2022.11.16刊(2022年度第2号)

最低賃金上昇したなら私達賃金上げるべき!

2022101日から、東京都の最低賃金は1,072になりました。にもかかわらず、それに連動して賃金が一向に上がりません。本学のみならず、この20数年、日本社会が「みんなで低賃金でがんばろう」と、デフレ社会を続けているからなのですが、その結果、世界から取り残され、あげく円安のあおりを受けて物価は高くなるばかり。そろそろ、我慢せず、賃上げを要求しませんか?

(裏面の学生アルバイトの現状報告も併せてお読みください)

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本学もWeb給与明細を導入

本学でも、「印刷・仕分け・配付に係る労力の節減、ペーパーレス化の実現及びサービス向上の観点から、現在紙媒体で交付している給与明細等を、Web配信へ移行する」ことになりました。その趣旨と利点については理解できますが、個人情報の漏洩リスクなどを鑑みると、当局にも一層のセキュリティの強化を求めます。また、外国人教員、ITリテラシーの低い教職員へのフォローも必要になります。それぞれの部署で何か問題があれば、組合までご相談ください。

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講演会にレイシスト(人種差別者)が現れたら

学内での講演会や取り組みに対するレイシストからの妨害行為に対しては、組織的な対応のためのマニュアルが必要である。すなわち、①柔軟な開催形式による対応、②触法行為であることの認識、③これらの対応についての全学的な理解、である。

以下のようなことがあった。本年101日、国際日本研究センター・比較日本文化部門の主催で開催した、鄭栄桓氏(明治学院大学)の講演会「歴史のなかの朝鮮籍」に際して、本学の事務関係宛てに、「(講師は)北朝鮮のスパイ」等とするレイシストと思しき人物からのメールが一斉に送信された。調べたところ、どうやらこの数年来同じようなことを繰り返しているストーカーのような人物がおり、その仕業であると認定した。当日の講演会はウェビナー形式にし、不測の乱入がないような手立てをとり、何事もなく済んだ。ウェビナー形式とすることや、レイシストからのメールであることについての私の説明をご理解いただいた部局の方々には、あらためて感謝したい。こうした妨害行為は、刑法の威力業務妨害あるいは偽計業務妨害である(後者であれば3年以下の懲役または50万円以下の罰金)。また、名誉棄損も含めた棄損罪に該当する。毅然とした態度が必要であることを強調したい。 

次号予定:本学でアルバイトをしている大学院生の状況など

大学生のアルバイト事情

当組合は教職員のものであるため、学生に関する情報はあまり入ってきません。そこで今日は、現在組合で過去ニュースのデータ化などを手伝ってもらっている学生に、聞き取りをしてもらいました。

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大学生は様々な理由からアルバイトをする者が多い。そこでここ数年(2018年~;COVID-19による影響も含む)のアルバイト事情を数人の学生から聞き取りをした。


ケース1T.I. 学部4年 飲食系アルバイト)
生活費を稼ぐためにアルバイトをしている。
時給に関しては、8時間以上の勤務についての時給アップ、22時以降の時給アップはおざなりにされることも多く、また6時間勤務ごとの休憩も無視されることもしばしばある。そういうこともあってか、給与明細は自ら申告しないと出してくれない職場もある。

業務に関してはバイトの意見は聞き入れられないことが多く、納得できない。

ケース2( R.S. 学部2年 飲食系アルバイト)
学費や家賃は奨学金から支払っているが、生活費や自分の趣味のために稼ぐ必要がある。また、生活費を賄えるほど奨学金を借りることも可能ではあるが、将来の負担が増えるのでアルバイトをしている。
時給は始めたころの1050円から1年程度の勤務を経て1250円に昇給した。
不満点としては、店長の機嫌の良しあしによって勤務環境が大きく変化してしまうことや、近くに味スタがあるため、サッカーやコンサートなどのイベントがある際は、とても忙しくなる点がある。また、地元のお客さんが多いこともあってか、客層があまりよくない(納得できないクレームや態度が悪い等)と感じることもある。

ケース3( C.O. 院1年 小売系アルバイト)
生活費を稼ぐため、アルバイトをしている。
数年働いて、社内資格等も取ったため、数百円の昇給はしたがもう少し高くなればと思う。
自分が働いているところはホワイトだと感じているため、その他には不満点はない。

ケース4( K.D. 学部4年 フードデリバリー)
生活費と趣味のためにアルバイトをしている。自分の好きな時間に好きなだけ働けるので今のアルバイトの形態をとっている。
時給は天候や曜日にもより、雨の日の深夜に稼働した際は時給換算で1300円ほどになったこともあるが、平均的なそれは800円ほど。コロナ禍以降は配達員の数が急増したのに加え、数カ月前に給与形態の変更が行われたため、1デリバリー当たりの最低価格である300円での稼働が多くなり、あまり稼げなくなったという印象を受ける。

現在日本企業ではコスト削減の目的から積極的なアルバイト雇用がなされて、比較的時間のある大学生は多くそれに従事している。家庭教師等のアルバイトを除けばほぼ最低時給での雇用が主流となっている向きがある。

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大学生だから高時給、という時代は既に過去のものであることが分かります。しかし、大学生が最低賃金で働く社会に未来はありませんね。かくいう本学も、学生バイトは最低賃金(1,080)、事務補佐の賃金も1,080(高卒の場合)から、という賃金体系です。今後は学生とも連帯しながら、賃金や労働環境を良い方向へ変えていきたいです。